卵巣がんには初期症状がほとんどない
卵巣がんは女性特有の癌で50代以上の高齢者に多く見られます。特に閉経後の患者さんが70%程を占めています。日本では増加傾向にあり、年間6千人〜8千人に発生しています。卵巣の表層にある細胞にできる上皮性腫瘍が9割を占め、胚細胞からできる卵巣胚細胞腫瘍
が次に多くなっています。
卵巣は子宮の両側にある一対の臓器で、周期的に女性ホルモンを分泌したり卵子を作り出したりしています。ここでできた腫瘍は大半が良性ですが、15%ほどが悪性腫瘍(卵巣癌)となります。
卵巣がんは、他の部位に転移するまでは症状がほとんどなく、早期発見が難しいことで知られています。かなり進行すればお腹のはりや腹痛・腰痛を訴える人もいますが、一方で自覚症状がなく少し太ったという感覚しかない場合もよくあります。たまたま初期の段階で検診を受けることがあったとしても、CT検査やMRI検査などの画像診断では、ある程度の大きさがないと捉えることができません。こういうことから初回手術時には、卵巣がんの摘出と同時にどこまで癌が進行しているのか、リンパ節転移などは起こっているのかなどの把握が重要な目的となります。
スポンサードリンク
スポンサードリンク
卵巣がんの検査と治療
卵巣がんの診断には婦人科検診や超音波検査をはじめ、CT・MRI・PET・血液検査などがあります。 婦人科検診(内診)では専門医が薄い手袋を着用し、直接指と検鏡を使って診察します。卵巣の腫大が見つかった場合は、画像診断であるCT・MRI検査や超音波検査で腫瘍の内部構造・転移の有無などを調べます。また、良性か悪性かを判定するために血液検査をしてCA125という腫瘍マーカーを測定します。
卵巣がんの治療には、手術による外科療法・抗がん剤を使用する化学療法・放射線療法があります。癌が卵巣にだけにとどまっている初期の状態でしたら手術による摘出で済みます。ただ、ある程度卵巣ガンが進行している場合は化学療法や放射線療法を組み合わせて治療にあたります。抗がん剤の使用には、脱毛をはじめ白血球の減少や腎臓・肝臓の機能低下などの副作用があります。治療にあたっては医師と十分にインフォームド・コンセントとを行ってください。
卵巣がんは症状がほとんど出ないことが特徴の癌です。最低でも1年に1度は病院で婦人科検診を受けるようにしましょう。