食道がんには自覚症状があまりない

食道がんには、主に食道の粘膜上皮細胞に発生する扁平上皮癌と、食道腺の細胞に発生する腺癌があります。この他、食道がんには数としては非常に少ないですが、未分化細胞癌・悪性黒色腫・癌肉腫・消化管間質腫瘍などもあります。男性の方が女性より3倍以上も患者数が多く、特に60代の男性の頻度が高くなっています。
食道がんの初期症状にははっきりとした自覚症状というものはなく、そのため早期発見がされにくい傾向にあります。健康診断などで発見された人の20%程は全く無症状だったというデータもあります。もし、食べ物を飲み込んだ時に痛みやしみる感じなど違和感があった場合は、早い段階で専門医による内視鏡検査をしてください。食道には外膜がないので、気管支・肺・心臓など周囲臓器に進行するスピードが他の消化器系の臓器に比べて速く、余計に早期発見が望まれるからです。食道ガンが進行していくと胸痛や背部痛・声のかすれ・咳・体重減少などの症状も起こってきます。

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食道がんの原因と治療

食道がんで最も多いのは扁平上皮癌ですが、その原因には長年にわたる喫煙・過度の飲酒・香辛料などの辛い食品などがあります。特に、たばことお酒の組み合わせは相乗的に悪影響を与えるという研究者の指摘もあります。食道がん全体に占める割合はの90%を超えるといわれています。
また、腺癌の原因としては逆流性食道炎(バレット食道)や太りすぎ、長期間の薬物使用などがあります。欧米では腺癌の割合が50%以上となっており、日本でも食事をはじめとする生活習慣の欧米化により今後増加するのではと予想されています。
食道癌の予防には、原因となっている飲酒・喫煙・香辛料を控えることが大事ですが、その他にも野菜・果物の摂取に予防効果があるとみられています。
食道がんの診断にはバリウムを飲んでレントゲン撮影する食道造影検査と、ビデオスコープで直接粘膜を観察する内視鏡検査が一般的です。また、癌の進行度合いやリンパ節等への転移を調べるためCT検査やMRI検査、超音波検査なども行います。その他、PET検査や腫瘍マーカーなども診断に使われることがあります。
食道がんの治療には、主に内視鏡治療・手術による外科治療・抗がん剤を使った化学療法・放射線治療が行われます。患者さんの体力や癌の進展度からこれらを組み合わせた集学的治療をすることもあります。また、病院によっては免疫療法や温熱療法を行っていところもあります。