前立腺がんとは
前立腺がんは男性特有の癌として最近急激な増加をみせています。特に65歳以上の高齢者の罹患率が高く、進行が比較的遅いことが特徴です。前立腺は男性だけにある臓器で膀胱の下部に位置しています。ちょうど栗の実の大きさをしています。辺縁領域、中心領域、移行領域の3つに分けられますが、前立腺癌はこの中の辺縁領域に発生することが多いです。このゾーンは膀胱や尿道から離れているために癌が発生しても自覚症状があまりなく、前立腺肥大症の時の排尿障害などが起きにくいです、そのため、かなり進行した後に気付くパターンが多いです。他のガンと同様に症状が出てから病院に駆け込むのではなく、普段から定期的にPSA検査を受けて早期発見に努めることが大切です。
前立腺がんの原因は未だ明確ではないですが、食生活の欧米化による動物性脂肪の過剰摂取についてはよく指摘されます。実際、米国では10年ほど前から男性に発生する癌としては最も多くなっています。日本では患者数自体はまだ少ないですが、増加率という観点からすると全ての癌の中で最も高くなっています。前立腺がんの予防には卵・豚肉・チーズなどの動物性脂肪を避け、緑黄色野菜やトマト・大豆食品が良いとされています。
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前立腺がんの検査と治療
前立腺がんの診断にはPSA検査による腫瘍マーカーの採血が最も重要です。その結果PSA値が正常値でなかった場合は、直腸診といって専門医が直接患者さんの肛門から指を入れて状態を確かめます。直腸診以外にも超音波器具を使用して検討を行うこともあります。そして前立腺がんと診断された場合は、画像診断であるCTやMRI、あるいは骨シンチグラムなどの方法がとられます。これらによって前立腺癌の進行度合いや転移の状況が判明します。
前立腺がんの治療には主に手術療法・放射線治療・内分泌療法・化学療法があります。手術療法は前立腺と精嚢を手術により摘出する方法で、生存率が一番高い治療法でもあります。ただし副作用として性機能障害と尿失禁が起こります。放射線治療は放射線によって癌細胞を攻撃するやり方で、体の外から患部に照射する外照射法とヨード125を入れた容器を前立腺へ埋め込む組織内照射法とがあります。内分泌療法(ホルモン療法)は前立腺がんを進行させる男性ホルモンを遮断する目的で行います。精巣を手術で除去したりLH-RHアナログという注射を用います。内分泌療法の効果が出ない場合に抗がん剤を使った化学療法も行われますが、前立腺がんには効果はそれほど高くないとされています。